忍者ブログ
ひとり歩きの残像感
[5]  [6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

玻璃の雫を包み込むように

舞い落ちた花瓣をあやすように

吐息を指でなぞるように

密やかに愛でて

傷跡を消して

痕跡は残して

それでも幻影が形を帯びて

魘されるのなら

それでも感情が屈折をやめず

悶えるのなら

それでも

それを繰り返そう

何度でも

何度でも

二つの不器用で不揃いな眼

いつでもぼんやりと
正しいと言われる色さえもわからず
現在を見る事も儘ならないまま

その片方は未来を
もう片方は過去を

執拗に眺めては
悲観的観測ばかりしてしまうのだが

最も近くにあるはずの
目の前の現在に
そっと焦点を合わせてくれたのは

もう二つの不器用で不揃いな眼

負と負をかけるように
不揃ったものたちを並びかえて
均衡をはかるように

ふわりと流れていく瞬間を
この眼とあの眼で眺めていられるのなら

否定を繰り返していた毎日をも
否定することさえ出来るのかもしれない

四季に寄り添っていようと

春に蠢いて
夏に嗄れて
秋に愁って
冬に疼いて

いたのだけれども

露程もそれぞれの季節は感じられなかった

それでも

春は疼いていた私を
夏は蠢いていた私を
秋は嗄れていた私を
冬は愁っていた私を

気付かぬように
少しずつ

曖昧な境界線を描いては

確実に変えていた

プロフィール
HN:
42
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
ゆめうつつびと

書を20年は続けておりますが
書家という肩書きは嫌いです。

私は時に猟奇的で残酷と
評されるほどの
容赦をしない夢を美しいと
心底思っているのだ。

術(書)を持って美(夢)を
追求するという意味では
私は書家ではなく
アーティストなのかもしれない。

太陽が月より
眩しいとは限らないのだ。

この場所は
夢を彷徨うひとつのオブジェ
としての私の断片。

カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新CM
[09/20 陽風]
[09/20 六月]
[07/20 陽風]
[07/19 六月]
[12/29 陽風]
カウンター
忍者ブログ [PR]